【報告】第3回ICETT環境セミナー 「産官学連携によるプラスチック資源循環の推進 ~環境配慮設計に基づくものづくりの推進~」の開催
概要
公益財団法人国際環境技術移転センター(ICETT/アイセット)は、プラスチックのライフサイクル全般であらゆる主体における資源循環の推進に貢献するため、ICETT環境セミナー「産官学連携によるプラスチック資源循環の推進」を令和4年7月27日(水)に開催しました。
第3回目となる今回のセミナーでは、本年4月に施行された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」において着目されている「環境配慮設計」をテーマとし、最新情報をお伝えするほか、設計指針に配慮すべき事項と定められた項目から「マテリアルリサイクル」、「単一素材化」、「バイオマスプラスチック」を取り上げ、プラスチック資源循環の要となる技術について情報提供する機会としました。
内容
経済産業省からは施策紹介として、令和4年4月に施行された、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」について、現在の運用状況をご説明頂きました。また、プラスチック使用製品指針と認定制度について、既に業界団体等が策定している設計ガイドラインや環境配慮設計の取組み事例と共に、認定の目安や今後の認定スケジュール等最新情報を共有頂きました。
技術紹介では、プラスチックのマテリアルリサイクルを推進すべく、リサイクルプラスチック材の加工成形技術について福岡大学 八尾教授よりご紹介頂きました。この技術は、既設成型機の改良により、バージン材に劣らない強度をリサイクルプラスチックで実現する技術で、プラスチックのマテリアルリサイクルに関する新たな考えを示して頂きました。
企業事例では、環境に配慮した製品の技術開発の様子と、省資源・資源循環をいかに社会で実装していくかを考える機会としたく、3社(食品容器包装製造会社から2社、小売業者から1社)にご発表頂きました。
最初に、凸版印刷株式会社から、軟包材の単一素材化についての研究開発とLCAに基づく環境に配慮した製品作りについて、次に、リスパック株式会社から、2005年以来バイオマスプラスチックを製品に導入・利用してきた挑戦の歴史とバイオマスプラスチック使用製品の最適なリサイクル方法として、業界を越えたケミカルリサイクルを推進する動きがあることをご紹介頂きました。
最後に、イオン株式会社からは、サステナビリティ基本方針やプラスチック利用方針を制定し、使い捨てプラスチックの削減に取り組んでいること、また、ペットボトル等店頭回収から再商品化し、プライベート商品として製品化・販売へと一気通貫での資源循環に取り組んでいる事例等ご紹介頂きました。
成果
本セミナーは会場参加と共にオンラインでも配信され、三重県、愛知県、岐阜県を中心に全国395名(講師・関係者含め412名)の方にご参加頂きました。アンケートでは「様々な視点から講演頂き、理解が深まった。」「事業で試せるヒントがあった」等のコメントを頂き、満足度も95%と高評価をいただくことができました。
今回、ご講演頂きました講師の方々、ご参加いただきました皆様、ご後援・ご支援いただきました各関係機関にこの場を借りて、厚く御礼申し上げます。
ご講演者と題目
プログラムの概要は次の通りでした。
講演者名 | 所属・役職 | 講演題目 |
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吉川 泰弘 氏 | 経済産業省・産業技術環境局資源循環経済課 課長補佐 | 政策紹介:プラスチック資源循環の現状と展望~プラスチック資源循環促進法に基づく環境配慮設計~ |
八尾 滋 氏 | 福岡大学・工学部化学システム工学科 教授 | 技術紹介:環境配慮設計に資するプラスチック成形加工技術の高度化~再生プラスチックの使用拡大に向けた取り組み~ |
有浦 澄 氏 | 凸版印刷株式会社・生活・産業事業本部パッケージソリューション事業部サステナブルパッケージングセンター センター長 | 企業事例:プラスチック軟包材開発における環境配慮設計の取り組み |
山田 裕子 氏 | リスパック株式会社 営業本部 バイオ営業部 チームリーダー | 企業事例:バイオマスプラスチックを活用した食品容器の持続可能化への挑戦 |
鈴木 隆博 氏 | イオン株式会社 環境・社会貢献部 部長 | 企業事例:環境配慮商品・ライフスタイルの普及促進に向けたイオンの取り組み |
セミナー風景
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福岡大学 八尾氏 | 凸版印刷株式会社 有浦氏 |
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リスパック株式会社 山田氏 | イオン株式会社 鈴木氏 |