【報告】先進技術展開(グリーン戦略)分野に係る人材育成事業 フィリピンセミナー
概要
フィリピン・パンパンガ州クラーク地域(Clark Special Economic Zone)にて2023年7月、11月、2024年2月の3回にわたり、「廃棄物からのエネルギー回収に係る普及啓発セミナー」を(一財)海外産業人材育成協会(AOTS)の日本政府補助金を活用して実施しました。研修には合計84名の参加がありました。
内容は、学識経験者による資源循環やLCAに関する講義や、日本の企業経営者による廃棄物固形燃料(RPF:Refuse derived Plastic & Paper densified Fuel)やそれを活用した熱回収ボイラーに関する技術紹介を中心に展開したほか、現地企業の取組みの視察や、現地関係者間でのニーズや取組みの方向性についての議論等も行いました。
これらを今後の取組に繋げていく予定です。
背景
フィリピンは、2021年4月、「気候変動長期戦略及び国が決定する貢献施策:NDC Nationally Determined Contribution」を策定し、2020年から2030年までに再生可能エネルギーや代替燃料を活用したクリーンエネルギー施策を推進することで温室効果ガスの75%削減を目指しています。
一方、経済特別区であるクラーク地域は、人口の増加及び産業活動の活発化等の影響からエネルギー価格の上昇、特に、石炭価格の高騰や廃棄物排出量の増加等環境問題が深刻で緊急の対策が必要です。これらの状況を踏まえて、本セミナー事業は、ICETTの過去研修員からの要望に応える形で実施するに至りました。
目的
フィリピンの産業分野でのエネルギー利⽤の効率化・CO2排出削減を進めるため、当該地域の社会実装に向けた現地の人材育成・⼆国間協⼒強化等の環境整備に取り組むことを目的として、廃棄物をエネルギーに変えるWTE(Waste to Energy)技術の一環として、日本の中小企業が持つRPF技術及び熱回収ボイラー技術を紹介し、廃プラスチックが資源になることの意識啓発や小型ボイラーでも熱回収が出来る事等についてセミナーを実施しました。
関係者・対象者
経済産業省、(一財)海外産業人材育成事業(AOTS)、JETROマニラ事務所、JETRO三重事務所等の支援・協力を受け、フィリピン科学技術省(DOST)をカウンターパートとして、第三管区パンパンガ州クラーク地域の行政官、団体・企業技術者、学識経験者等をセミナーの対象としました。
第1回セミナー 2023年7月20日~26日 参加者数19名
カーボンニュートラル、ライフサイクルアセスメント(LCA)、資源循環、日本の廃棄物発電における地産地消の事例、地域への環境活動等を紹介し、資源循環施策や技術の理解醸成を図りました。
第2回セミナー 2023年11月6日~9日 参加者数45名
企業に係るLCAの重要性、石炭に代わる燃料の一つである廃プラスチック類を主原料としたRPFの特徴、意義、しくみ、課題について紹介しました。また、廃プラ・バイオマスボイラー利用の有効性、しくみ、利点、課題について説明しました。
第3回セミナー 2024年2月7日 参加者数20名
企業技術者の人材育成と共に日本企業の進出の手助けやきっかけ作りとなるように、セミナー実施前と後の成果や課題について参加者と情報共有を図りました。
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